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こんにちのにほんのぶんかもんだい
今日の日本の文化問題
宮本 百合子
「思想と科学」臨時増刊号、1949(昭和24)年1月発行
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 81,154 字 · 161 页
大学研究室の助手は彼等が博士論文のために主任教授から指導を受け研究を続けている期間、殆ど月給がないに等しい状態であった。最近研究室助手の報酬がとりきめられた。
日本の学術がその学閥ギルドから放たれて発展するためには、民間の諸会社、諸事業と結合することが予想されている。大学実験室と工場の研究室とが協力することがのぞまれている。しかしこれまでは自然科学者たちが民間会社と結合した場合、彼等のもっている官僚的習慣の裏返しの現象が起った。即ち彼等は科学者でなくなって科学的な技術使用人の立場に自分たちをおく傾向があった。そして日本の科学の重大な弱点である科学原則の小器用な実利的な応用を行った。科学の原理は外国において発展させて貰いつつ。
日本における社会科学の研究史は、悲惨な歴史をもっている。近代国家の発生を、経済発達史の基礎の上に立って現実的に研究することは、日本の天皇制の絶対主義に抵触することであった。社会が科学的研究の対象であるということを日本の権力は認めたがらなかった。そして事あるごとに社会科学研究団体および社会科学者を弾圧した。偏見の世界的シムボルである「赤」