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ならわざるをつたうるか
伝不習乎
北大路 魯山人
「星岡」1935(昭和10)年
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,662 字 · 10 页
美術家がすでにそうだから、その門人たちもまず見ない。自分で進んで見に来るものはともかく、先生に勧められて見に来るものなどはまずないのである。しかるにすぐその前にある帝展はどうか、その方はわんさと押しかけている。つまらぬものを見たがるものだと思うが、これは飯の種に関係するから行くのである。骨身になるはずの博物館の方へ行く美術家は実に寥々たるものがある。むしろ専門家でない愛好者が見に行っている。
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この風潮は料理界になれば一層ひどく、ほとんど始末に終えない。しかし考えれば、豈ひとり料理界のみならんや。正月にはどこの家でも花を生けるのは、いうまでもなく自然の美を取り入れ、自然の趣を取り入れることである。しかるに、現在生け花の先生をしているひとびとのあり様を見ると、これがまことにもって料理人に対していったことが、そっくりそのままに当てはめられる。その風采といい、その言葉遣いといい、誠に恐縮せざるを得ないものがある。そこでその花に対する彼女等の賞玩態度も推して明らかである。花そのものの美は分っても、花の持つ自然の趣は分らない。本当に花が分ればこれをどんなものに生けるか、花を盛る器についても、相当の見識が出て来るのは当然のことであるが、あたら花をけがすような器が使われたり、さらにはなはだしきは花を眺める