轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しゅんかん

俊寛

倉田 百三

「新小説」1919(大正8)年12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 43,192 字 · 88 页

青空文庫

わしの気質は荒くて、ゆがんでいるから。もっとも平和な時でさえも、わしはあまり陰気だったから。あなたがたには、長い歳月の間さぞわしが堪え難い重荷だったろう。でもわしをきらってくださるな。わしはあまりにさびしい。(沖を見る)あゝ、あの船を見るとわしは変にさびしくなる。初めてあの帆影を見た時暗い陰がわしの心をおおうてきた。あの船には何かわしを不幸にするものが乗っているような気がする。「死」が乗っているような気さえする。わしは今本能的に助け手を求める。忠実な友がそばにいてくれることが、今のわしには絶対的に必要だ。

康頼 わしはあなたの最後までの助け手だ。死に到るまでかわらぬ忠実なる友だ。

俊寛 あゝ、あなたは心強いことを言ってくださる。(康頼の顔を見る)どうしてあなたがたのかほどの強い励ましが、わしの不安を払いのけてくれぬのだろう。

康頼 わしはあなたをあわれむ。あなたはきょうはどうかしていられる。あまり異常な幸福が近づいたために、心がその喜びをにないきれなくなって、平衡を失ってしまったのではないか。

俊寛 ほんとうに、ほんとうにわしを見捨てませんか。

康頼 わしの目をごらんなさい。