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はいくはかくかいしかくあじわう
俳句はかく解しかく味う
高浜 虚子
「俳句は斯く解し斯く味ふ」新潮社、1918(大正7)年4月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 73,016 字 · 144 页
鉢に咲く梅一尺の老木かな 鳴雪
これは盆栽の梅を咏じたので、普通に老木といえば少くとも一間以上の梅であろうけれども、これは盆栽の事であるから僅か一尺ばかりの木であるが、それでいてやはり老木なのである。その一尺位の木であってしかも嵯峨たる老木の趣を備えたところが即ち盆栽家の苦心の存するところで、その一尺の老木は梅の花が咲いておるというのである。何でもないことをそのまま言ったのであるけれども「梅一尺の老木」と言ったところがよく盆栽の梅そのものを現わしていると言っていいのである。
春寒く咳入る人形遣ひかな 水巴
人形遣いは義太夫ばかりに限ったことでなくて、他の声曲類にも昔は大分人形が附随しておったのだそうであるが、現今では人形遣いというと先ず大阪の文楽座あたりの義太夫節に附随したものをすぐ聯想する。作者の意も恐らくそうであろう。文楽座あたりに行って見ると、今は死んだけれども、もとの吉田玉造とか桐竹紋十郎とか言ったような老人が上下を著けて、立役とか立女形とかの人形を使っておったものであるが、今でもまた相当の老人が恐らく主な人形遣いとして立っているであろう。