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ロンドンとう
倫敦塔
作者留学伦敦时只去过一次塔,之后再也不去。那段日子他像被扔到日本桥的兔子,靠地图和问路才能找到地方,每次都像冒险。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 16,166 字 · 33 页
と澄ましたものである。余は最後に美しい婦人に逢った事とその婦人が我々の知らない事やとうてい読めない字句をすらすら読んだ事などを不思議そうに話し出すと、主人は大に軽蔑した口調で「そりゃ当り前でさあ、皆んなあすこへ行く時にゃ案内記を読んで出掛けるんでさあ、そのくらいの事を知ってたって何も驚くにゃあたらないでしょう、何すこぶる別嬪だって?――倫敦にゃだいぶ別嬪がいますよ、少し気をつけないと険呑ですぜ」ととんだ所へ火の手が揚る。これで余の空想の後半がまた打ち壊わされた。主人は二十世紀の倫敦人である。
それからは人と倫敦塔の話しをしない事にきめた。また再び見物に行かない事にきめた。
この篇は事実らしく書き流してあるが、実のところ過半想像的の文字であるから、見る人はその心で読まれん事を希望する、塔の歴史に関して時々戯曲的に面白そうな事柄を撰んで綴り込んで見たが、甘く行かんので所々不自然の痕迹が見えるのはやむをえない。そのうちエリザベス(エドワード四世の妃)が幽閉中の二王子に逢いに来る場と、二王子を殺した刺客の述懐の場は沙翁の歴史劇リチャード三世のうちにもある。