轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ちゅうとう

偸盗

芥川 竜之介

独眼武士在酷暑街头拦住一个怪婆婆,追问昔日恋人“沙金”的下落。一次偷盗让他们的命运纠缠不休,真相却比天气更灼人。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 48,934 字 · 97 页

青空文庫

人を殺した事も、二度や三度ではない。ああ、昔のおれは――仲間の放免といっしょになって、いつもの七半を打ちながら、笑い興じていた、あの昔のおれは、今のおれの目から見ると、どのくらいしあわせだったかわからない。

考えれば、まだきのうのように思われるが、実はもう一年前になった。――あの女が、盗みの咎で、検非違使の手から、右の獄へ送られる。おれがそれと、ふとした事から、牢格子を隔てて、話し合うような仲になる。それから、その話が、だんだんたび重なって、いつか互いに身の上の事まで、打ち明け始める。とうとう、しまいには、猪熊のばばや同類の盗人が、牢を破ってあの女を救い出すのを、見ないふりをして、通してやった。

その晩から、おれは何度となく、猪熊のばばの家へ出はいりをした。沙金は、おれの行く時刻を見はからって、あの半蔀の間から、雀色時の往来をのぞいている。そうしておれの姿が見えると、鼠鳴きをして、はいれと言う。家の中には、下衆女の阿濃のほかに、たれもいない。やがて、蔀をおろす。結び燈台へ火をつける。そうして、あの何畳かの畳の上に、折敷や高坏を、所狭く置きならべて、二人ぎりの小酒盛をする。