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やさかにのまがたまこう
八坂瓊之曲玉考
喜田 貞吉
「歴史地理 第六一巻第一号」1933(昭和8)年1月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 12,858 字 · 26 页
なお伊波君によれば琉球にてヤマトやミヤコからカワラ玉を購入することを禁じた文書があるそうである。ここにミヤコは都で、そのヤマトやミヤコは、前引オモロのヤマト、ヤシロに相当するのであろう。したがって右オモロいうところのカハラなるものが、瓦でなくてその実曲玉であるべきことは疑いを容れないものと思われる。
ここにおいてさらに考えさせられることは、沖縄にてカハラあるいはカハナと呼ばれるところのものが、現に八重山にてガアラ玉と呼ばれていることである。案ずるに、カハラといい、ガアラという、その「ラ」の音は、もとマガリの「リ」の転で、古くマガリ玉をマガラ玉と訛り、それがマガアラ玉となり、さらにガアラ玉となり、カハラ玉となったものであろう。
今のいわゆるマガタマなる語は、もちろん勾状をなせる個々の玉を意味する。八重山におけるガアラ玉同様で、沖縄にては普通にカハラなる語を同じ意味に用いているようである。なるほどその尾部の曲れる形は、これをマガリ玉、またはマガ玉といわんに、きわめて似つかわしいものである。したがって古くこれを然か呼んだことがあっても不思議はないが、しかし琉球でも昔は連珠そのものをカハラ玉、またはガアラ玉と呼んだものらしく、今もなお諸所にその名称は遺っているのである。