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きょうさんとうこうはんをぼうちょうして

共産党公判を傍聴して

宮本 百合子

「働く婦人」日本プロレタリア文化連盟、1932(昭和7)年4月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,846 字 · 10 页

青空文庫

ソヴェト同盟の工場には工場学校があって、そこでは本当にプロレタリアの技術を高めるために勉強がされている。十六歳までの青年は六時間以上の労働はすることなく、しかもそのうち三時間は工場学校で勉強して、六時間分の給料を貰うのだそうです。勿論女も男と同じ労働に対しては同一の賃銀で、産前産後四ヵ月の有給休暇を貰う。無料の産院がある。そして、昔はブルジョアや貴族がもっていた別荘を、今は労働組合の「休養の家」として、そこへ休暇にゆく。「では、何故ソヴェト同盟において、労働者はかくの如く生活するかと云えば、政権を労働者がとっているからである」そう高岡只一は云いました。聞いていて全くだと思わずにはいられませんでした。ただ一つ、工場学校を比べて見ただけでも、ブルジョア国の工場学校とソヴェト同盟の工場学校との違いはどうでしょう! ソヴェト同盟では、本当に強い、社会主義の世の中を建設してゆく闘士をつくるための工場学校です。日本の工場学校と云えば体のいい徒弟養成所か、さもなければ製糸所の女工さんなどをプロレタリアの女として目ざまさない為に、いろんなブルジョアくさい女学校の型ばかりの真似をして、役にも立たない作文だの、活花だの、作法だので労働の中から自ずと湧く階級的な心持を胡魔化すのです。