轻松读懂日语经典作品
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しゃしんにそえて
写真に添えて
宮本 百合子
「中條精一郎」(追悼録)、国民美術協会、1937(昭和12)年1月発行
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 3,315 字 · 7 页
家の近所のダラダラ坂に人通りの少いのを見はからって、颯っと乗り出したはよいが、進むにつれて速度が加って、どうにも始末がつかなくなり、あわやという間に交通巡査に抱きついてしまった。六尺ゆたかなロンドンの巡査はニヤニヤしながら、悠々とした顔つきで大分骨が折れますね、と云った。というような意味の文章です。
父のいた時分、やはり自転車流行の頃であったと見え、父も稽古をしてはよくひっくりかえったらしい様子です。子供のことで、お父様の自転車というと、すぐ、亀の尾をぶったのよ、とあとつけ、よく笑ったものでした。それほどはっきりした印象としてのこったのは、下村観山氏が漫画をかいてロンドンから送って下すったからでした。いくつかコマのある続き絵で、その当時の流行で髭を長く尖らした若い父が気取って山高帽をかぶり自転車のペダルをふんでいる。むこうから女のひとが犬をつれてやって来た。それをよけようと四苦八苦してバランスをとりそこねている父。遂にころげ落ちた父が、哀れややっと起き直って前方を眺めると、自転車ばかりが非人情にも主人をのこして遙か彼方へ進行している。そういう絵がペンとインクで描いてありました。