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りしりざんとそのしょくぶつ
利尻山とその植物
牧野 富太郎
「山岳 一の二」1906(明治39)年6月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 11,115 字 · 22 页
のである。
人足も来たので、また打連れて下った、終に笹原の中に這入って幾度かつまずいたり、転んだりして、終に一ツの渓流のあるところまで下った、その時は十一時頃であった、こうなってはとても鴛泊まで行かれそうもないから、いっその事此処で露営した方がと思うた、それはツマリこの石のゴロゴロした谷を伝うて下るのであるから、とても今までのようなことではないという話であったから、止を得ずそのことに決した、此所に落付くことになったが、何分にも下は湿っているし、寒くはあるし、中々眠ることは出来ない、その上に雨は本式に降り出したので、何んともいえない困難をした。
十三日の朝になって、漸く宿に着した時には、もとより笠もないのであるからして、まるで濡鼠のようになって、衣服は全く水漬になってしまったのである、そんな有様であるから、雨の降るのを幸いに十三日一日は宿に閉籠って休憩をして、その次の十四日には雨も霽れたから、加藤木下両氏と共に多少の散歩をした位で、十五日になってから、やっと小樽行の船が鴛泊に着したのでこれに乗込んだ、勿論往きに乗った日高丸が帰って来る