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りしりざんとそのしょくぶつ

利尻山とその植物

牧野 富太郎

「山岳 一の二」1906(明治39)年6月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 11,115 字 · 22 页

青空文庫

訳もないとのことで、何分にも宿屋では山の上の詳しい模様は知ることが出来なかった。

九日はなお前日に続いて登山の用意をすることになった、一体はこの日早朝から山に向って踏み出すべきはずであったが、天気模様が悪いので、今一日滞在して充分に用意をしたら宜かろうということで、結局雨のために一日滞在することになった、午後になって雨は漸く止んで五時頃から晴天となったので、未だ暮れるには間があるからといって、一同は燈台のある岡の近辺に採集を試みた、この岡は昨日採集した方面とは全く反対であるが、自生している植物の種類は、センダイハギ、ハチジョウナ、イヌゴマ、ハマニンニク、エゾノヒナノウスツボ、ハマエンドウ、アキカラマツ、ノゲシ、ハマハコベ、イチゴツナギ、ホソバノハマアカザ、ナミキソウ、オオバコ、オトギリソウ、ヤマハハコ、アキタブキ、ハマベンケイ、カセンソウ、イヌタデ、イブキジャコウソウ、エゾオオバコ、オチツボスミレ、シオツメクサ、エゾイヌナズナなどであったが、その外にノボロギクがこの辺にも輸入されているのを見た。

十日、いよいよ利尻山に登山する