轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
はくぶつしあとがき
博物誌あとがき
岸田 国士
在线阅读岸田 国士《博物誌あとがき(はくぶつしあとがき)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 1,428 字 · 3 页
をはじめ、ルナールの文学のなかには、いくぶんそれに近いものがありはせぬか、ということを、私はかつて『葡萄畑……』の序文のなかで指摘した。
ルナールの簡潔な表現、というよりもむしろ、その「簡潔な精神」が、脂肪でふとった西欧文学のうちにあって、彼を少なくとも閑寂な東洋的「趣味」のなかに生かしていると言えば言えるだろう。「蟋蟀」「樹々の一家」などその好適例である。
フランス近代の最も独創的な作曲家、モーリス・ラヴェルが、この『博物誌』のなかから数編を選んで、自らこれを作曲した。「孔雀」「蟋蟀」「白鳥」「かわせみ」「小紋鳥」の五つである。ルナールは性来の音楽嫌いを標榜しているが、皮肉にもその作品が世界中の美しい喉によって普く歌われているのである。
序ながら、フランスの小、中学校では、よく書取の問題がこの書物のなかから出るという話を聞いた。彼の文章は、単純なようでいて「間違い易く」、ひと癖あるようで、その実、最も正しいフランス語という定評のある所以であろう。
(昭和二十六年一月)