轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
げんしばくだんざつわ
原子爆弾雑話
中谷 宇吉郎
「文藝春秋」1945(昭和20)年10月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 6,907 字 · 14 页
原子核内の勢力が兵器に利用される日が来ない方が人類のためには望ましいのであるが、もし或る一国でそれが実現されたら、それこそ弓と鉄砲どころの騒ぎではなくなるであろう。
そういう意味で、現代物理学の最尖端を行く原子論方面の研究は、国防に関聯ある研究所でも一応の関心を持っていて良いであろう。しかしこの研究には捨て金が大分要ることは知って置く必要がある。剣橋のキャベンディシュ研究所だけでも、六十人ばかりの一流の物理学者が、過去十年間の精神力と経済力とを捨て石として注ぎ込んで、漸く曙光を得たのであるということくらいは覚悟しておく必要がある。
この短文を書いた頃は、今回の原子爆弾の原理であるウラニウムの核分裂などは勿論知られていなかったし、キャベンディシュの連中を主流とした永年にわたる研究も、漸く原子核の人工崩壊の可能性を実験的に確めたという程度であった。しかし現代の方向に発展して来た科学の歴史をふり返ってみると、順序としては次の時代の勢力の源は原子の内部、即ち原子核の中に求めることになると想像するのが一番自然な考え方のように私には思われた。
分子と分子との結合による火薬、分子の破壊による爆薬、分子の構成要素である原子の崩壊による「原子爆弾」