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どうしこばやしのぎょうせきのひょうかによせて

同志小林の業績の評価によせて

宮本 百合子

四月の二三の作品

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 5,207 字 · 11 页

青空文庫

編輯者によって変えられたもので本来は「党生活者」という題であるらしい。そして、去年の十月頃執筆されたものであるそうである。

「党生活者」は、その親しみぶかい沈潜した文章をとおして、ボルシェヴィキーの気魄を犇々と読者に感銘せしめる小説である。「オルグ」を書いた時代、前衛を描きながらも同志小林自身の実感はその境地に至らず、描かれた人物だけがどこやら公式的に凄み、肩をいからしているような空虚なところがあった。「党生活者」において前衛である主人公の全生活感情は闘争と結合して、生々と細やかに描き出され、こしらえものの誇張や英雄主義が一切ない。日本のプロレタリア文学は、この「党生活者」において謂わば初めてボルシェヴィク作家によって書かれた真のボルシェヴィクを持ったのである。このプロレタリア文学の鋭い進展を思って、無限の鼓舞と激励を感じるのは決して筆者一人ではないであろう。

支配階級があらゆる反動文化機関を動員して、プロレタリアートの前衛についてデマゴギーを撒きちらしつつあるとき、この「党生活者」は、よくその陋劣な欺瞞を粉砕するものである。

長篇の一部故、次回にどう発展するか待たなければならない。