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こうふ

坑夫

夏目 漱石

深更半夜一个人走在松树林里,又累又困还没钱,突然茶店老板回头冲你一笑……这到底是要去哪?前方有啥在等着?

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 141,690 字 · 283 页

青空文庫

昨日着き立ての自分を見て愚弄しないもののないうちで、安さんだけは暗い穴の底ながら、十分自分の人格を認めてくれた。安さんは坑夫の仕事はしているが、心までの坑夫じゃない。それでも堕落したと云った。しかもこの堕落から生涯出る事ができないと云った。堕落の底に死んで活きてるんだと云った。それほど堕落したと自覚していながら、生きて働いている。生きてかんかん敲いている。生きて――自分を救おうとしている。安さんが生きてる以上は自分も死んではならない。死ぬのは弱い。……

こう決心をして、何でも構わないから、ひとまず坑夫になった上として、できるだけ急ぎ足で帰って来ると、長屋の半丁ばかり手前に初さんが石へ腰を掛けて待っている。雨は歇んだ。空はまだ曇っているが、濡れる気遣はない。山から風が吹いて来る。寒くても、世界の明かるいのが、非常に嬉しい。自分が嬉しさの余り、疲れた足を擦りながら、いそいそ近づいてくると、初さんは奇怪な顔をして、

「やあ出て来たな。よく路が分ったな」

と云った。自分が案内につけられながら、他を置き去りにして、何とかして何とか、てててててと云う唄をうたって、大いに焦して置いて、他が大迷つきに、迷ついて、穴の角へ頭をぶっつけて割って見ようとまで思ったあげく、やっとの事で安さんの御情で出て来れば、「よく路が分ったな」