轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
34 白雲の巻
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 104,838 字 · 204 页
の間にここまで連れて来られるのだが、それを本人が希望しないで、少なくとも七日間はあれに窮命籠城していなければならぬというのは、何か事情があるのだろう。その事情を諒察してやるとすれば、彼の申し出どおり、その間の糧食を運んでやることが唯一の道だ。それとても、そんな難事ではない、そっと人知れぬ宵闇に、あの瑞巌寺の、人目の少ない境内の臥竜梅のうつろの中へ、握飯なり、干飯なり持って行って、隠して置いてやりさえすればいいのだ、それだけのことはしてやらずばなるまい。それをするには、誰彼というよりお松に越したものはない。
駒井と白雲とは、このことを相談し合いました。けれども、お松にこの内容の一切を語り聞かせることは考えものだと思いました。お松が七兵衛を信じている心持は、どこまでも尊重して置かなければならないと考えたものですから――手際よく要領をのみこませ、そうして、田山白雲が、その翌日お松を連れて、また舟で松島へ渡りました。
松島の風景を写さんがために逗留の画家が、当座の女中として、雇い入れたようにして宿をとり、白雲は駒井の紹介で、瑞巌寺の典竜老師を訪れたものです。