轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
だいぼさつとうげ
大菩薩峠1
中里 介山
中里介山『大菩薩峠1』。同一底本的分册已合并为一书。收入:大菩薩峠、大菩薩峠、大菩薩峠、大菩薩峠。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 200,314 字 · 398 页
「殺れ!」
土方歳三は退引ならぬ決断で火蓋を切ったものです。
「エイ!」
銀山鉄壁を裂く響、山谷に答え心魂に徹して、なんとも形容のできないすさまじき気合ともろとも、夜の如く静かであった島田虎之助は、颶風の如く飛ぶよと見れば、ただ一太刀で、僅かに一歩を踏み出した新徴組の水島某は肩先より、雪を血に染めて魂は浄土へ飛ぶ。
島田虎之助は水島を切って落して、飛び抜けて彼方の立木を後ろに平青眼。
げに夜深くして猛虎の声に山月の高き島田の気合に、さしも新徴組の荒武者が五体ピリピリと麻痺します。
と見れば、大塚某は片手を打ち落されて折重なって雪に斃るる時、島田の身は再びもとの塀を後ろに平青眼、ほとんど瞬きをする間に剛の者二人を斬って捨てたのです。
島田虎之助は剣禅一致の妙諦に参じ得た人です。もと豊前中津の人。若い時は気が荒く、ややもすれば人を凌辱し軽佻と思われるくらいでしたが、剣の筋は天性で、二十歳の頃はすでに免許に達していたということであります。
藩を浪人して諸国を修行し、武術に限ることはなく、およそ一芸一道に秀でた者は洩れなく訪ねて練り上げたもので、流儀の根本は直心陰です。