轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

おおさかじんとかがくせいしん

大阪人と科学精神

中谷 宇吉郎

「新大阪新聞」1950(昭和25)年11月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 987 字 · 3 页

青空文庫

政治と結託して金をもうけるのは、陸軍を背景に満州を開発するようなもので、誰にでも出来ることである。

商人が実力で金をもうけるのは科学者が勉強によって真理を発見するのと、同様に価値のあることである。実力で金をもうけることは非常に困難で、それには努力によって良いものを安く供給するより他に道がない。ごまかしや機転も一時は効くかもしれないが、そんなことでもうける金はたかがしれている。とてもランカシャーを破ることは出来ない。

大阪人は科学と縁遠いとよくいわれるが、私には案外深いところで、大阪の商魂に科学精神と通ずるものがあるように思われる。科学は実力だけのものである。ニュートンの子供でも、アインシュタインの弟でも、それだけでは誰も科学者とは言わない。

統制経済の余弊として役所へ行ってうまく判が一つ貰えれば、十年間寝食を忘れて働くよりも金がもうかることもあったそうである。現在の大阪実業界へも、その風習が少ししみこんでいるかもしれない。それでもうけた金で、研究所を一つぐらい作っても、それは科学を尊重することではない。一つ遠慮なく「もうかりまっか」という朝のあいさつを奨励した方がよいだろう。