轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

てんねんしょくしゃしんしんぽう

天然色写真新法

寺田 寅彦

「東京朝日新聞」1907(明治40)年9月21日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 1,737 字 · 4 页

青空文庫

この方法の種明しをすれば、高尚な学理も何もない。ただ三色に染め分けた澱粉を使って一枚の板を三枚に代用するだけの手品である。

先ず細かい粉のよく揃った澱粉を青赤黄の三色に染め分け、これを適当な割合で丁寧に混合する。すると三色の粉はすっかり一様に混じてもはや三色は別々に見分けが付かず、一体に灰色を帯びて見える。この混合した粉を硝子板の表面に一様に篩いかけて後押し付けると三色の粉を不同なく板の上に密布し、顕微鏡で見れば全体がモザイックのようになっている。この上に仮漆を薄くかけ、またその上に感光液をかけて乾かせば種板は出来上がってしまう。さてこの種板を普通のカメラに入れ薬の引いた方を後にして撮影する。もし種板の一点に青い例えば空の色が写ったとすればその色の光は青の澱粉だけしか通らぬから、従って青い粒の裏に当る部分だけが感じて、現像すれば其処の銀が還元する。この板を適当な酸で洗えば、還元した銀は洗い落されるから青い粒の裏だけが透明になる。しかる後全体をまた還元液に浸せば、銀液の残っていた部分すなわち赤と黄の粒の処は黒くなるから、結局その点は青い粒だけが見えるようになる。