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てんぐ
天狗
大坪 砂男
「宝石 七、八月合併号」岩谷書店、1948(昭和23)年8月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 9,545 字 · 19 页
六時起床。直ちに入浴。七時朝食。七時半朝の散歩に白樺の径を通り笹原のベンチに行くらしく(この間の行動は視察不能)同じ径を戻って八時四十分頃宿に戻る。多くの場合花草を摘み取ってきて、大部分を玄関の花瓶に、一部を自室に持ち帰る。十一時五十分頃昼食の膳が持ちこまれ(自室内の行動は視察不能)午後四時を打つのを合図のように、庭を通って水無沼へ、山毛欅林を一周して五時帰宿。……以上の規律正しい日課のうちから体重を量り得る機会をと、繰返し思案の結果、庭のはずれの板橋を渡る点に着目した。この六尺ほどの板が喬子の重みで撓う度合を測り得たら、代りに石をいくつか積んで同じ処まで撓わせて、その石の重さを合算すればいい。そこで目印つきの竹を橋の中央近い水中に立てておき、往復二回の測定を平均して、喬子の体重は五〇KG五〇〇―七〇〇という数字が得られた。
次いで竹林中でも特に巨大な数本を滑車の理によって弾力を験した結果は必要な牽引力(渓流の上空に於て沼面より三十Mに達し得る放擲力)を得るには左右五本ずつで足りることを知り得た。そこで、それ等の竹の先端近く孔を穿っておいた。
さて、沼の方は中央に近づく術はなく、周辺での実験では、いかに強い力で投込まれた物体も五十CM以上は沈まないと確かめたものの、中心辺のそれは不明であるし、もし喬子