轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

おんなのいっしょう

女の一生

森本 薫

「女の一生」文明社、1946(昭和21)年10月刊、初演は1945(昭和20)年4月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 12,068 字 · 25 页

青空文庫

人

布引けい    知栄の少女時代

堤 しず    野村精三

伸太郎   職人 井上

栄二    女中 清

総子    刑事一

ふみ    刑事二

章介

知栄

第一幕の一

堤家の焼跡。

昭和二十年十月のある夜。

正面右手寄りに、之だけが完全に残った石燈籠。左手に壕舎の屋根、舞台右手寄りに切石が二つ三つ積んである。高台と見えて地平線の空が月明に明るい。

石燈籠の脇に堤けい、向うむきに坐りこんでいる。じっとして動かない。髪に白いものも多く、戦禍をくぐって来た事とて年よりもぐっとふけて見える。

間。

下手から栄二、けいより一二歳上だが之も最近「或る場所」から出て来たのですこしふけて見える、暫くあたりを見廻しているがけいに気がついて……

栄二 あの……。

けい ……。

栄二 ちょっとお伺いしたいのですが。

けい はあ(と云ってちょっとふり向くがすぐ向うむいてしまう)

栄二 並河町六番地と言うのは確かこの辺だったのですね。

けい 六番地はこの辺でしたがネ、みんな焼けっちまいましたよ。

栄二 全くひどいもんですね、一軒残らずって言う感じですが……。

けい 一軒残らずですよ。