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じょせいのれきし

女性の歴史

宮本 百合子

文学にそって

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 21,758 字 · 43 页

青空文庫

プロレタリアの婦人というものが歴史の上に現れはじめた。この時代に、イギリスやフランスに、幾人もの婦人作家が擡頭した。十九世紀のイギリス文学では、その名を忘れることの出来ないジョージ・エリオット。ジェーン・オースティン。ブロンテ姉妹。ギャスケル夫人。フランスでは、スタエル夫人をはじめ、日本の読者にもなじみの深いジョルジ・サンドなど。そして注目すべきことは、これらの婦人作家たちがスタエル夫人のほかはみんな中流階級の女性たちであったことである。ジョルジ・サンドは、はじめの結婚にやぶれてのち、生活のために苦闘しながら、女性の権利を主張した「アンジアナ」をかいたし、エリオットも文筆からの収入で生活しなければならない婦人として小説をかきはじめた。これらすべての婦人作家が、様々のテーマを扱いながら、結局は、当時の社会が婦人の生涯に与えるフランスの絶対王権でつくり上げられ形式主義と宗教的なものの考え方に対して、人間の自然性というものを強く要求してルソーが現われた。

哲学者、教育者としてのルソーの考え方は、フランスのルイ十四世から十六世ごろまでの猛烈な専制主義に対して、人間の平等と自由独立、女も男もひとしい人間性の上に立つ自由を主張した。