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じょせいしけんきゅうのたちばから

女性史研究の立場から

高群 逸枝

在线阅读高群 逸枝《女性史研究の立場から(じょせいしけんきゅうのたちばから)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 5,097 字 · 10 页

青空文庫

などに多く見えているのも、その遺存の一例であろうとおもう。

また、女性の高地位と恋愛の自由とは伴うものである。中国の「閨」や、ギリシャの「女部屋」のように、女性圧迫は貞操の監禁からはじまるのであるが、「記紀」はもちろん「万葉」や平安文学などにみても、恋愛の自由の一般的なものであることを否定はできまい。

夫婦観も平等であり、たがいに相手を「つま」(はし)―すなわち半身とよびあい、一体観に立っている。したがってその貞操も相互的で、紐を結び合うことであらわしており、一方的強要はない。中世以後の夫婦観の主従的であること、貞操の一方的強要、恋愛の不自由―すなわち、女性の低地位とあきらかに区別ができる。

江戸時代の儒者たちは、上代の男女関係を目して、口をきわめて淫乱、醜悪とののしっているが、江戸文化そのものはどうかといえば、すべてが売色的であり、いわゆる公娼制がさかり、巷には醜業婦があふれている状態である。ここには色情はあるが、恋愛はない。戯作文学と「万葉」とを一瞥しただけでもすぐわかることであって、いずれが醜悪であるかはもはや論外であろう。

女性の高地位はまたその文化面においても立証せられる。