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ふじんとぶんがくのはなし

婦人と文学の話

宮本 百合子

「文学新聞」日本プロレタリア作家同盟機関紙、1932(昭和7)年2月20日号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 1,428 字 · 3 页

青空文庫

しかも資本家地主の狡さ極まりないことには、こうして搾りつけるに便利なようにと、処女会だの御用雑誌だのをつかって、プロレタリア・農民の女の文化の程度を何処までも奴隷的な低さに止めて置こうとする。あらゆる職場で、資本主義社会の髪も抜け落ちる程、婦人を搾取しながら、いざとなると「何だ女のくせに生意気な! おとなしくしろ!」と、どやしつける。――どやされても引込まなくなったのが、今日のプロレタリア・農民の婦人大衆だ! 婦人の階級闘争の場面は、決してストライキ、農村争議だけには限られていない。毎日の台所に、出産の床に、八百屋で買う一銭の葱の中にまでしみとおっている。プロレタリア文学はくまなく、此等の現実を、プロレタリア・農民の生活全体に関連する事実として、描写しなければならないのだ。

男の作家が書くばかりでなく、婦人のプロレタリア作家がもっともっと多勢出て来て、独特の実感で、日夜闘う婦人大衆の経験の隅から隅までを活々と書かねばならないのだ。

日本プロレタリア作家同盟の婦人委員会は、婦人をこめてプロレタリア作家が、どんな風に作品活動をして行くべきかを研究すると同時に、婦人を主とする文学サークル発展のため、婦人通信員養成、婦人作家獲得のため益々積極的な活動を開始している。