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ふじんさっか
婦人作家
宮本 百合子
「婦人と文学」附録、筑摩書房、1951(昭和26)年4月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 28,898 字 · 58 页
の分野にも、はげしい混乱と沈滞をおこした。三木清によってシェストフの「不安の文学」が語られ、やがて「不安の文学」にあきたらない小松清、舟橋聖一などの人々がフランスの反ファシズム運動を変形させた「行動主義の文学」を提唱しはじめた。
だが、一方では和辻哲郎が学識を傾けて日本の特殊性を主張するために「風土」を書き、保田与重郎、亀井勝一郎らが日本浪漫派によって神話時代、奈良朝、藤原時代の日本古代文化と民族の精華とを誇示し、横光利一は小林秀雄とともに純粋小説論をとなえはじめていた。この純粋小説論は、限界をしめしている私小説から社会的な文学への展開といわれたが、本質は作品の世界に再現される社会的現実に対して、作家の人間的・社会的主体性をぬきさった創作の方法であった。作家の自我は敗走した。この理論は、時をへだててあらわれた私小説否定としての風俗文学の本質、中間小説の本質につながるものとなった。
窪川稲子の作品も次第に身辺的な男女問題をテーマとするようになった。この時期に岡本かの子が「鶴は病みき」によって出発し、一九三九年急逝するまで、「母子叙情」「老妓抄」「河明り」