轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

おんなけいず

婦系図

泉 鏡花

「やまと新聞」1907(明治40)年1~4月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 172,760 字 · 343 页

青空文庫

他愛なく、抜けて柄になってしまったので、

「まあ、」と飛んだ顔をして、斜めに取って見透した風情は、この夫人の艶なるだけ、中指の鼈甲の斑を、日影に透かした趣だったが、

「仕様がないわね。」と笑って、その柄を投り出した様子は、世帯の事には余り心を用いない、学生生活の俤が残った。

主税が、小児衆は、と尋ねると、二人とも乳母が連れて、土産ものなんぞ持って、東京から帰った報知旁々、朝早くから出向いたとある。

「河野の父さんの方も、内々小児をだしに使って、東京へ遊びに行った事を知っているんですから、言句は言わないまでも、苦い顔をして、髯の中から一睨み睨むに違いはないんですもの、難有くないわ。母様は自分の方へ、娘が慕って行ったんですから御機嫌が可いでしょう、もうちっと経つと帰って来ます。それまでは、私、実家へは顔を出さないつもりで、当分風邪をひいた分よ。」

と火鉢の縁に肱をついて、男の顔を視めながら、魂の抜け出したような仇気ないことを云う。

「そりゃ、悪いでしょう。」

と主税がかえって心配らしく、

「彼方から、誰方かお来なさりゃしませんか。貴女がお帰りだ、と知れましたら。