轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
おんなけいず
婦系図
泉 鏡花
「やまと新聞」1907(明治40)年1~4月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 172,760 字 · 343 页
お茶屋へ行って、呼ばなくっては逢えないのじゃありませんか。」
お蔦がハッと吐息をつくと、小芳はわざと笑いながら、
「怪我にもそんな事があるもんですか。それに、お蔦さんも、もう堅気です。私が、何も……あの、もっとも、私に逢おうとおっしゃって下すったのではござんせんが、」
となぜか、怨めしそうな、しかも優い目で瞻って、
「私は何も、そんな者じゃありませんのに。」
「厭よ、小母さん、私両方とも写真で見て知っていてよ。」
と仇気なく、小芳の肩へ手を掛けて、前髪を推込むばかり、額をつけて顔を隠した。
二人目と目を見合せて、
「極が悪い、お蔦さん。」
「姉さん、私は恥かしい。」
「もう……」
「ああ、」
思わず一所に同音に云った。
「写真なんか撮るまいよ、」――と。
二十三
お妙は時に、小芳の背後で、内証で袂を覗いていたが、細い紙に包んだものを出して気兼ねそうに、
「小母さん、あの、お蔦さんが煩らっていらっしゃる事は、私は知らなかったんですから、お見舞じゃないの、あのね、あの、お土産に、私、極りが悪いわ。何にも有りませんから、毛糸で何か編んで上げようと思ったのよ。