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うちゅうのまいご

宇宙の迷子

海野 十三

「少年クラブ」1947(昭和22)年4月~10月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 14,497 字 · 29 页

青空文庫

ゆかいな時代

このゆかいな探険は、千九百七十何年だかにはじめられた。いいですか。

探険家はだれかというと、川上一郎君、すなわちポコちゃんと、山ノ井万造君、すなわち千ちゃんと、この二人の少年だった。

川上君は、顔がまるく、ほっぺたがゴムまりのようにふくらみ、目がとてもちいさくて、鼻がとびだしているので、まめタヌキのように、とてもあいきょうのある顔の少年だ。タヌキはポンポコポンであるから、それをりゃくして川上君のことを友だちはポコちゃんとよんでいる。とてものんきな、にぎやかな子どもだ。

山ノ井君のほうは、顔が丸くなく、上下にのびていて、頭は大きく、あごの先がとがっていて、どこかヘチマに似ている。ヘチマ君とよばないで、ヘチマのチを千とよみ、千ちゃんとよばれているが、それは山ノ井君はなかなか勉強がよくでき、友だちにしんせつで、級長をしているくらいだから、ヘチマとはよばないのだった。

この二人はたいへん仲がよくて、いつも二人つながってあるいていたり、あそんだり勉強したりしている。だからこの二人が組んで、探険に出かけるのはもっとものことだ。

探険――などというと、むかしはたいへん大じかけな、お金のうんといる事業のようにいわれたものだ。