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うちゅうせんぺい
宇宙尖兵
海野 十三
「新青年」1943(昭和18)年7月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 35,974 字 · 72 页
が、そのとき僕の顔をしげしげ覗きこんで、
「ははあ。君はおれの話を聞くのが迷惑らしい顔をしているね。よろしい。では、君が一度に椅子からとびあがる話をしてやろう。聞いているだろうね。この艇長のリーマン博士は、とてつもない素晴らしい器械を本艇に持ち込んでいるのだ。その器械を使えば、空間を生物が電波と同じ速さで輸送されるのだ。おいおい、そんな顔をして冷笑するものではない。これは真実なんだからね」
「そういう高級な科学のことは、魚戸にしてやってくれたまえ」
「魚戸? あんなのに話をしても面白くない。あれは艇長と一つ穴の貍みたいなものだ。とにかくおれのいうことは本当だ。リーマン博士は地球出発以来、その実験をいくども繰返しているのだ。だからおれは、その器械に掛けてもらって、地球へ戻してもらおうと思ったのさ。どうだね、話の筋道はちゃんと立っているじゃないか」
僕はベラン氏の話がとても信じられなかった。黙っていた方がいいと思い、そうしていた。
「これだけいっても君は信じないね。よろしい。これから一緒にリーマン博士のところへ行こう。そしてその実験をおれたちに見せるよう要求しよう。