轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ずいひつ よせばやし

寄席囃子 正岡容寄席随筆集

正岡 容

正岡容『寄席囃子 正岡容寄席随筆集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:随筆 寄席囃子、艶色落語講談鑑賞、随筆 寄席風俗、寄席行灯、わが寄席青春録。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 112,259 字 · 222 页

青空文庫

ある山口県へ帰されてしまった。

昭和十九年夏、戦争非協力文学のゆえをもって私が禁筆の厄に遭っていた時、結婚三周年記念私家豪華限定版の名に隠れて『寄席噺子』なる随筆集をせめても開版した時、彼女と同じ山口県の某寺から一部を申し込んできた女性があった。姓名も筆蹟も違っていたが、十年の歳月は婚後その通称を改めることもあろうし、筆蹟もまたずいぶん変わるものである。「いつまでもおん睦じくあれと祈ります」という意味の手紙が送本後に届いたので、チラと私の心にありし日のA女の、仄白い顔が思い出されたことだった。

再び滝野川の陋宅をも失踪しなければならなくなったのは、その頃交りを結んだ小金井太郎一家が転げ込んで来て、毎晩酒乱で太郎が凶刃を揮うため、私は神経衰弱になってものが書けなくなってしまった上に、博文館関係の雑誌が不況で二、三急に潰れ、まったく収入がなくなってしまったからである。居候の太郎一家を残して、こちらがドロンをしてしまったのだった。

この時にことごとく蔵書とレコードとを入質して流してしまったが、そのレコードの中に、盲小せんの「ハイカラ」、初代圓右の「五人廻し」