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しょうねんれんめい
少年連盟
佐藤 紅緑
「少年倶楽部」1931(昭和6)年8月号~1932(昭和7)年6月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 110,920 字 · 219 页
ゴルドンはふたりのあいだにおって百方力をつくして、ふたりの交情をやわらげようとつとめたが、それはなんの効果もあたえなかった。ついにドノバンは、グロース、ウエップ、イルコックの三人と党を組んで、食事のときのほかは一同と顔をあわすこともほとんどまれとなり、多くは洞穴の一隅にひとかたまりとなって首をあつめなにごとかひそひそと語りあうのであった。
「ねえ、ゴルドン君、ぼくはこのごろかれらの態度が不安でたまらない」
「どうして」
「人を疑うことは日本人のもっとも忌むところだ。だが、ぼくはドノバン君の態度を見るに、なにごとかひそかにたくらんでいるように疑えてならないんだ」
「ハハハ、きみにもにあわない、いやに神経過敏だね」
こういってゴルドンは笑った。
「たといかれらがなにごとかひそかにはかることがあろうとも、それはきみに対する謀反ではないさ、連盟員一同がきみを捨てて、ドノバンにくみしはしないことぐらい、いくらうぬぼれの強いドノバンでも、知ってるだろうからね……」
「いやかれらはぼくらを捨てて、この左門洞を去ろうとしている」
「ハハハ、ますます過敏症になるね。こりゃなにか、おまじないをして、早くなおさなけりゃ一同が心配するよ」