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しょうねんれんめい
少年連盟
佐藤 紅緑
「少年倶楽部」1931(昭和6)年8月号~1932(昭和7)年6月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 110,920 字 · 219 页
「ラスト・ヘビーだ!」
船はまっすぐに陸をのぞんで走った。
近づくままに熟視すると、岸には百丈の岩壁そばだち、その前面には黄色な砂地がそうて右方に彎曲している、そこには樹木がこんもりとしげって、暴風雨のあとの快晴の光をあびている。富士男は甲板の上からしさいに観察して、いかりをおろすべきところがあるやいなやを考えた。だが岸には港湾らしきものはない、なおその上に砂地の付近には、のこぎりの歯のような岩礁がところどころに崛起して、おしよせる波にものすごい泡をとばしている。
富士男はそこで、船室にひそんでいた十一人の少年たちを、甲板に集めることにした。
「おい、みんなこいよ」
少年たちはおどりあがって喜んだ。まっさきにのぼってきたのは猟犬フハンである。そのつぎには富士男の弟次郎、それから支那少年善金と伊孫、イタリア少年ドールとコスターの十歳組、そのつぎにはフランス少年ガーネットとサービス、そのつぎにはドイツ少年ウエップとイルコック、おわりに米国少年グロースがのぼってきた。かれらはいちように手をあげて万歳をとなえた。
午前六時、船はしずかに岸辺についた。
「気をつけろよ、岩が多いから乗りあげるかもしらん、そのときにあわてないように、浮き袋をしっかりとからだにつけていたまえ」