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しょうねんれんめい
少年連盟
佐藤 紅緑
「少年倶楽部」1931(昭和6)年8月号~1932(昭和7)年6月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 110,920 字 · 219 页
「セルベン号! それはぼくらも知ってる」
と四人が同時にさけんだ。
「そのためにぼくらを救いにきてくれたのだね」
とドノバンが感きわまっていった。
「いま、ぼくらは一致協力して大敵にあたらねばならないのだ」
と富士男がいった。
「ではぼくの発砲をとめたのもそのためだね」
とイルコックがいった。
「そうだ、万一悪漢どもにきこえたらたいへんだからね」
「ああぼくははずかしい、きみはぼくよりも、百段もすぐれた人だ、富士男君! なんでも命令してくれたまえ、ぼくはきみの命令ならなんでも服従する」
とさすが倣岸のドノバンも、富士男の勇気と思慮と大きな愛の前に頭をたれた。かれはかたく富士男の手をにぎった。
「日本人はえらい!」
とイルコックがさけんだ。
「これが、ほんとの大和魂っていうんだ」
とウエップがいった。
「そんなにほめてくれてぼくこそはずかしい」
と富士男がほおを赤くした。
「ぼくはただ当然のことをしたまでだよ」
富士男の冒険
星の光がうすれて、黒々ともりあがった森のかなたの空が、ポッとほの黄色くあかつきの色を点じた。
「夜が明けたぞ」
とサービスがいった。声は寒さにふるえている、春とはいえ未明の河畔の空気はつめたい。