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しょうねんれんめい
少年連盟
佐藤 紅緑
「少年倶楽部」1931(昭和6)年8月号~1932(昭和7)年6月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 110,920 字 · 219 页
「やあここにすてきなものがある」
とイバンスはさけんだ。巨熊岩の下、砂場の上に、セルベン号の伝馬船がひきあげてある。これはいうまでもなく、海蛇らの船である。三人は船を検査するに、修繕を加えれば、十分用にたえうるものであった。三人はすぐそれをボートのうしろにつけてひきながらふたたび川をわたり、湖をすぎてその夜ぶじに、ニュージーランド川についた。洞に帰れば一同は欣々として出むかえた。
「なにかうれしいことがあるかね」
と富士男がきいた。
「ドノバンを見てくれたまえ」
とゴルドンがいった。病室へいってみると、まだものはいえぬが、ドノバンのあおざめた顔はかすかにあからみ、その呼吸は正しく長くつづくようになっていた。これはかれがへいそスポーツでからだをきたえあげていたのと、はんのきの葉の効力であった。
つぎの日から一同は、伝馬船の修繕に着手した。船は長さ十メートル、それとつりあうように船幅も十分である。十五少年と、イバンスと、ケートの二人をのせて、航海することはけっして難事でない。イバンスは総指揮となって工事を監督し、例の工学博士バクスターは副監督となった。富士男、ゴルドンら一同は、いっさいその命令に服して、ひとりとして不服をいうものはない。