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しょうねんれんめい

少年連盟

佐藤 紅緑

「少年倶楽部」1931(昭和6)年8月号~1932(昭和7)年6月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 110,920 字 · 219 页

青空文庫

ふたりがだんだん森をわけてゆくと、樹木は太古のかげこまやかに、落ち葉は高くつみかさなったまま、ふたりのひざを没するばかりにくさっている。右を見ても左を見ても、人かげがない、寂々寥々、まれに飛びすぐるは、名もなき小鳥だけである。

森をいでて川にそうてゆくと、びょうびょうたる平原である、これではまったく無人島にちがいない、むろん住むべき家があるべきはずがない。

「やっぱり船にとまることにしよう」

ふたりは船へ帰って、一同にこのことをかたり、それから急に、修繕にとりかかった。船はキールをくだかれ、そのうえに船体ががっくりと傾斜したものの、しかし風雨をふせぐには十分であった。まず縄梯子を右のふなばたにかけたので、幼年組は先をあらそうて梯子をおり、ひさしぶりで、陸地をふむうれしさに、貝を拾ったり、海草を集めたりして、のどかな唄とともに、活気が急に全員の顔によみがえった。

モコウはさっそく、サービスの手を借りて、じまんの料理をつくった。富士男、ゴルドン、ドノバンの三人は、もしも猛獣や蕃人などが襲来しはせぬかと、かわるがわる甲板に、見張りをすることにきめた。

翌日富士男は、おもむろに持久の策をこうじた、まず第一に必要なのは、食料品である。