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『しょうしょ』のこうとうひひょう

『尚書』の高等批評

白鳥 庫吉

特に堯舜禹に就いて

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,123 字 · 8 页

青空文庫

印度にては三才の思想は梨倶吠陀に存し、佛教の眞如と無明とは陰陽思想の變形なり。この思想はアリアン及びセミチック種に著きが如し。而して二十八宿は印度にては二十七宿( 初めは二十八宿なりし也、ナクシヤトラといふ )にして、アラビアにては二十八宿なり。この類似は三者偶發的とするよりも、同一起源に基けるものと考ふるを至當とす。その起源に就きては、從來之れが研究に從へる西人の間に考説の區々なるありと雖、とまれセミチック族に起りしものならん。支那より西方に移り行きしものとは考ふる能はず。而してラッセンによれば二十八宿の印度に入りしは、西紀前一一五〇年頃ならんと。その眞僞は明ならざれども、支那に入れるもその前後なるべきか。二十八宿が西方より來れるを推するは、後世の支那歴史の大勢を通觀して歸納せらるゝ所、又西方との交通が比較的夙に行はれしことは、禹貢に流沙、弱水等今の新疆省の地域をいへるによりても旁證せらるべし。現に日を十二時に分つことも、五星( 土星を尚んで中央にする )の思想もアッシリアより支那に入り來れるもの也。

五星によりて五行思想起り、易は伏羲、神農、黄帝、堯、舜の五帝を作りて、黄帝を堯の前におきたり。