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ばくまついしんかいこだん

幕末維新懐古談

高村 光雲

55 四頭の狆を製作したはなし

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 5,232 字 · 11 页

青空文庫

という問題。

「どうするといって、既に出品した以上、競技会だから審査せんという訳には行くまい。それに故人でもあることならとにかく、現存でまだ年も若い人であり、しかもこの作は丹誠の籠ったものだ。審査せんわけに行かん」

こう幹部の意見が一致した。

そこで審査することになりました。

すると、まだ審査の結果が発表にならない前日に金田氏に逢いますと、氏のいわれるには、審査の結果、君の狆は、金賞になるということを聞き出して来たが、どうもお目出たいとの話。どうもこれはお目出たいかも知れませんが、私は困りました。その困るというのはちょっと理由もあったことであります。話が大変管々しくなって煩わしいが、委曲話すだけは話しませんと自分の思惑が通りませんから話して置きますが、ちょっと話しが少し戻って、私の狆の作が陳列されて幾日目かに会場へ後藤貞行氏という馬車門の彫刻家が見物に来ました。この人は私の弟子ではないが、物を彫ることは私が教えたんで親しい間柄。私の作の前に立って、つくづく狆を見ている。

「後藤さん。こんなものが出来たんだが、どう見えますか。狆に見えますかね」

私が批評を聞くと、