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ばくまついしんかいこだん

幕末維新懐古談

高村 光雲

63 佐竹の原へ大仏を拵えたはなし

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,640 字 · 15 页

青空文庫

この人も前の両氏と仲善しで一緒に私の宅へ遊びに来て、互いに物を拵える職業でありますから、話も合って研究しあうという風でありました。

或る日、また、四人が集まっていますと、相変らず仕事場の前をぞろぞろ人が通る。私たちの話は彼の佐竹の原の噂に移っていました。

「佐竹の原も評判だけで、行って見ると、からつまらないね。何も見るものがないじゃありませんか」

「そうですよ。あれじゃしようがない。何か少しこれという見世物が一つ位あってもよさそうですね。何か拵えたらどうでしょう。旨くやれば儲かりますぜ」

「儲ける儲からんはとにかく、人を呼ぶのに、あんなことでは余り智慧がない。何か一つアッといわせるようなものを拵えて見たいもんだね」

「高村さん、何か面白い思い附きはありませんか」

というような話になりました。

「さようさ……これといって面白い思い附きもありませんが、何か一つあってもよさそうですね。原の中へ拵えるものとなると、高値なものではいけないが、といって小っぽけな見てくれのないものでは、なおさらいけない……どうでしょう。一つ大きな大仏さんでも拵えては……」

笑談半分に私はいい出しました。