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ちゅうぎ

忠義

芥川 竜之介

武士板仓修理被神经衰弱折磨,连畳角都像刀刃刺痛神经。身边无人理解,他还能守住这份忠义吗?

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 13,171 字 · 27 页

青空文庫

うす暗いので、はっきりわからないが、どうやら鼻紙嚢から鋏を出して、そのかき乱した鬢の毛を鋏んででもいるらしい。そこで宗賀は、側へよって声をかけた。

「どなたでござる。」

「これは、人を殺したで、髪を切っているものでござる。」

男は、しわがれた声で、こう答えた。

もう疑う所はない。宗賀は、すぐに人を呼んで、この男を厠の中から、ひきずり出した。そうして、とりあえず、それを御徒目付の手に渡した。

御徒目付はまた、それを蘇鉄の間へつれて行って、大目付始め御目付衆立ち合いの上で、刃傷の仔細を問い質した。が、男は、物々しい殿中の騒ぎを、茫然と眺めるばかりで、更に答えらしい答えをしない。偶々口を開けば、ただ時鳥の事を云う。そうして、そのあい間には、血に染まった手で、何度となく、鬢の毛をかきむしった。――修理は既に、発狂していたのである。

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細川越中守は、焚火の間で、息をひきとった。が、大御所吉宗の内意を受けて、手負いと披露したまま駕籠で中の口から、平川口へ出て引きとらせた。公に死去の届が出たのは、二十一日の事である。