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ちゅうぎ

忠義

芥川 竜之介

武士板仓修理被神经衰弱折磨,连畳角都像刀刃刺痛神经。身边无人理解,他还能守住这份忠义吗?

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 13,171 字 · 27 页

青空文庫

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何よりもまず、「家」である。(林右衛門はこう思った。)当主は「家」の前に、犠牲にしなければならない。ことに、板倉本家は、乃祖板倉四郎左衛門勝重以来、未嘗、瑕瑾を受けた事のない名家である。二代又左衛門重宗が、父の跡をうけて、所司代として令聞があったのは、数えるまでもない。その弟の主水重昌は、慶長十九年大阪冬の陣の和が媾ぜられた時に、判元見届の重任を辱くしたのを始めとして、寛永十四年島原の乱に際しては西国の軍に将として、将軍家御名代の旗を、天草征伐の陣中に飜した。その名家に、万一汚辱を蒙らせるような事があったならば、どうしよう。臣子の分として、九原の下、板倉家累代の父祖に見ゆべき顔は、どこにもない。

こう思った林右衛門は、私に一族の中を物色した。すると幸い、当時若年寄を勤めている板倉佐渡守には、部屋住の子息が三人ある。その子息の一人を跡目にして、養子願さえすれば、公辺の首尾は、どうにでもなろう。もっともこれは、事件の性質上修理や修理の内室には、密々で行わなければならない。彼は、ここまで思案をめぐらした時に、始めて、明るみへ出たような心もちがした。