轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
あしのうら
怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像
蘭 郁二郎
蘭郁二郎『怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像』。同一底本的分册已合并为一书。收入:足の裏、穴、息を止める男、腐った蜉蝣、幻聴、孤独、舌打する、植物人間、蝕眠譜、自殺、鉄路、脳波操縦士、古傷、鱗粉。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 109,233 字 · 223 页
すると、丁度その時、温室のドアを排して、一人の女性が這入って来た。
途端に、この温室に、パッと花が咲いたように幻覚したほど、美しい女性であった。
あたりが南国的な雰囲気にあったせいか、その美少女の色鮮やかな原色の紅と黄と青との大胆な洋装が、いかにもしっくりと合って、銀座などで相当行き交う美少女には見馴れていた筈の私が、はあっと眼を見張った位であった。断髪であった、それが又美しかった。濡れたような瞳であった、それが亦美しかった。
先方でも、思いがけぬ私のいることに、よほどそばへ来てから、あっといったように立止って何か言葉を待つように、薄く口を開けたまま、森源の方を見かえした。
その、紅い唇の間から、ガラスの反射を受けた皓歯が、きらりと光った。
「うん、友達だよ」
森源は、何か弁解するように、そういうと
「ルミです……」
それっきり妻とも妹ともいわなかった。
「遠藤です、よろしく……」
と腰をあげていいながらも、私は、はげしい興味を覚えて来た。
彼女は何か二こと三こと、森源の耳に囁くと、又温室を出て行ってしまったけれど、その、焼きつくような印象的な姿体は、しばらく私の網膜から消えようともしなかった。