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あしのうら
怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像
蘭 郁二郎
蘭郁二郎『怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像』。同一底本的分册已合并为一书。收入:足の裏、穴、息を止める男、腐った蜉蝣、幻聴、孤独、舌打する、植物人間、蝕眠譜、自殺、鉄路、脳波操縦士、古傷、鱗粉。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 109,233 字 · 223 页
「実に美しいですね……鄙には稀れ、というけれど、勿論この土地の人でもなかろうし、都会でも稀れですね」
森源は、嬉しそうに、又小鼻に皺を寄せ、
「いや、田舎者ですよ、ただ僕の、いわば趣味であんな恰好をさせているんですよ」
「ほほお、驚きましたね、そんな芸当もするんですか、私はまたただの変人――」
といいかけて、あわててあとを呑んでしまったけれど、森源は、苦笑して、
「あなたも聞かされて来ましたか、変人というのは交際ぎらいの僕には、いい肩書ですよ――」
森源は、自分で自分を変人にしているのだ。成るほど、これは頭のいい方法に違いない。
「どうです、ここは暑いから家へ行ってお茶でも――」
「ええ、私だけは交際してくれるんですか」
「皮肉ですね」
「いやいや、そういう訳じゃないんです。交際を、お願いしているんです……」
私は、少ししどろもどろだった。家へ行けば、あのルミという美少女がいるであろう、という期待を、見透かされまいとする気持が、逆に妙なことをいってしまったらしい。
森源は、先きに立って、温室を通り抜けた。そして、玄関にかかると、自然にドアが開いて、我々はポケットに手を入れたまま這入ることが出来た。