轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
あしのうら
怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像
蘭 郁二郎
蘭郁二郎『怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像』。同一底本的分册已合并为一书。收入:足の裏、穴、息を止める男、腐った蜉蝣、幻聴、孤独、舌打する、植物人間、蝕眠譜、自殺、鉄路、脳波操縦士、古傷、鱗粉。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 109,233 字 · 223 页
(ルミがドアを開けてくれたのか)
と思って、つッと振返ってみたが、ルミの姿はなく、而も、ドアは元通りぴったりと閉っているのだ。
廊下を通って、書斎らしい部屋に行った。その時も我々はドアに手をふれなかった。そればかりではない、そのドアには把手が附いていないのだ。
「自動開閉ですよ」
森源は、私の不審そうな眼に答えた。
それから気をつけてみると、どうやらこの家は、あらゆる面に、極度に電化されているらしいことがわかった。気温が一定度より降れば暖房装置が働き、昇ればすぐ冷房機が調節する、釦一つで折畳の椅子テーブルが壁から出て来るといった有様で、まるで話に聞く電気屋敷そのままであった。
おそらく、森源自身が手を煩わさなくてはならんのは、ネクタイを結ぶこと位であろう。顔を洗うのでさえ、洗面台に顔を出せば定温水が噴出して来て、具合よく洗い流してくれるというのだから――。
「どうも、まるで科学小説の中の人物みたいですね」
何時か私は「そうかね」式の言葉から「ですね」に改ってしまった。そして、壁から飛出して来た一つの椅子に腰をかけ、テーブルの上のタバコ盆の蓋を取った。