轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

あしのうら

怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像

蘭 郁二郎

蘭郁二郎『怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像』。同一底本的分册已合并为一书。收入:足の裏、穴、息を止める男、腐った蜉蝣、幻聴、孤独、舌打する、植物人間、蝕眠譜、自殺、鉄路、脳波操縦士、古傷、鱗粉。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 109,233 字 · 223 页

青空文庫

(痩っぽちだなァ……)

侮蔑にみちた言葉が、裸になって、はしゃぎ切った少年達の、何んでもない会話からさえ、浮び出して来るのでした。

その上、景岡秀三郎は、少年としては珍しく、毛深かかったのです。腕や脚には、もう生え際の金色な毳毛が、霞のように、生えていたのです。

秀三郎は、友達の浅黒い、艶々した肌を見る度に、自分の毛深かさに対して、子供心にも、激しい嫌悪を感ずるのでした。

『おや! すごい毛だね……』

体格検査の時など、そんなことをいい乍ら、友達が、珍らしそうに近寄って来ると、秀三郎は、ギクンと咽喉につかえた心臓を、一生懸命に、肩をすぼめて押え乍ら、もう眼は泪ぐんで仕舞うのでした。

こんな自然の悪戯は、秀三郎を、尚内気にして仕舞うと同時に、露出嫌悪症――裸体嫌悪症――という変窟沼の中に投げ落し、そして、それは年と共に、いよいよ激しくなって、自分自身の体でありながら毛むくじゃらな腕や胸を見ると、ゾッと虫酸が走るのを、どうすることも出来ませんでした。

――そのくせ、というより、寧ろその反動として、白い滑らかな、朝霧を含んだ絹のような、はり切った皮膚を見る度に、彼は頬を摺りつけ、舐めてみたり、或は、そっと噛んでみたいような、激しい憧れを感ずるのです。