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あしのうら
怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像
蘭 郁二郎
蘭郁二郎『怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像』。同一底本的分册已合并为一书。收入:足の裏、穴、息を止める男、腐った蜉蝣、幻聴、孤独、舌打する、植物人間、蝕眠譜、自殺、鉄路、脳波操縦士、古傷、鱗粉。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 109,233 字 · 223 页
二人は一寸立止ると、あの男女のように、小径を草叢の方にとった、と見る間に、もう姿は闇に溶け込んでしまった。
そして、ぽかんとした鷺太郎が、一二分ばかりも待った時であろうか、跫音がしたと思うと、いきなり後から、ぽんと肩を叩かれた。
『あ、畔柳さん……』
ギクンと振向くと、そこには、つい今まで白シャツを着ていた畔柳博士が、黒っぽいたて縞の浴衣を着て、ニコニコしながら立っていた。
『どうだね鷺太郎君。僕が君の後方に廻ったのを知ってるかい――』
『いいえ、ちっとも気づかなかったですよ』
鷺太郎はまだ目をぱちくりしていた。
『どうです……』
春生も、崖を上って来た。
『やあ、大成功さ、やっぱり僕の睨んだ通りだよ。ゆうべの白服の男は山鹿だったんだ。――こういう訳さ、山鹿はあの草叢の中に浴衣や釣竿を隠して置いたんだ、そして計画通り兇行を演じると、直ぐさま――そら、斯ういう風に、白シャツと白パンツの上に浴衣を着て、あの草叢を磯べりづたいに君の後方に廻ったんだ。ね、こういう黒っぽいたて縞の浴衣なら、宛でカムフラージされたと同様だから少々の光線で識別がつかんよ、まして「白服だ」