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きょうりゅうていのぼうけん

恐竜艇の冒険

海野 十三

「少年読物」別冊、1948(昭和23)年6月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 10,806 字 · 22 页

青空文庫

だが、サムもぼくも、そんな縁の下があっても、やっぱり暑くて、ホテルの部屋の中にじっとしていることができなかった。そこで二人して、さっそく町を見物に出た。

町には、貝がらだの、珊瑚だの、極楽鳥の標本だの、大きな剥製のトカゲだの、きれいにみがいてあるべっこうガメの甲羅などを売っていて、みんなほしくなった。

サムなんか、もう少しで、一軒の土産もの店を全部買いとってしまうところだった。ぼくはサムを説いて、はじめは見るだけにして、一ぺん全部を見てあるいたあとで、明日にでもなったら、一番ほしいものから順番に買ってゆくことを承諾させた。サムは、しぶしぶそれを承諾したのだ。

ところが、ぼくたちが海岸に出たとき、ぼくは、せっかくサムにいいきかせた掟を自分でぶち破るようなことになった。それほど、ぼくはすばらしくほしいものを見つけたのである。ぼくだけではない。サムもそれを見、その値段のやすいのを見ると、ぼくより以上に、それを買うことに熱をあげた。そのものは、砂浜にゴロゴロと、いくつもころがっていた。それは小型の潜水艇であった。二人で操縦のできる豆潜なのであった。

売り主の話によると、これらの小さい潜水艇も、前にはずいぶんこの方面で活躍したそうである。