轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

らんだのかるた

懶惰の歌留多

太宰 治

「文芸」1939(昭和14)年4月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 12,369 字 · 25 页

青空文庫

乞食の真似をさえして見せた。心の奥の一隅に、まことの盗賊を抱き、乞食の実感を宿し、懊悩転輾の日夜を送っている弱い貧しい人の子は、私の素振りの陰に罪の兄貴を発見して、ひそかに安堵、生きることへの自負心を持って呉れるにちがいない、と信じていた。ばかなことを考えていたものである。たちまち私は、蹴落された。審判の秋。私は、にくしみの対象に変化していた。或る重要な一線に於いて、私は、明確におろそかであった。怠惰であった。一線、やぶれて、決河の勢、私は、生れ落ちるとからの極悪人よ、と指摘された。弱い貧しい人の子の怨嗟、嘲罵の焔は、かつての罪の兄貴の耳朶を焼いた。あちちちち、と可笑しい悲鳴挙げて、右往、左往、炉縁に寄れば、どんぐりの爆発、水瓶の水のもうとすれば、蟹の鋏、びっくり仰天、尻餅つけばおしりの下には熊蜂の巣、こはかなわずと庭へ飛び出たら、屋根からごろごろ臼のお見舞い、かの猿蟹合戦、猿への刑罰そのままの八方ふさがり、息もたえだえ、魔窟の一室にころがり込んだ。

あの夜のことを、私は忘れぬ。死のうと思っていた。しかたが無いのである。酔いどれて、マントも脱がずにぶったおれて、