轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
わがじんせいかん
我が人生観
04 (四)孤独と好色
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,633 字 · 16 页
彼が一目会いたいと思ったタイピストと彼とは、プラトニックなものであったらしく、彼はただ彼女の誠意を愛し、又、娘のように可愛く思っていた程度であったのが事実であろう。
しかし、どんなにプラトニックでも、男女のことは、底に肉慾的な願望が必ず潜在しているものだと断定してよろしいだろう。
そして、その潜在的な願望は、綱のきれた風船の状態では、かなり露骨に表面へ浮びでてくる。
彼が彼女の家の近くまで行きながら、戸口まで近づき得なかった理由の一つは、まだ彼に多少の抑制力が残っていて、うっかりすると、彼女に肉慾的な申出をするらしい自分を警戒したからではないかと思う。
もし彼女に会えば、彼は実際、オレはお前を愛していた、なぞと言いかねなかった。たぶん、言ったであろう。
むろん、彼は彼女をそのようには愛していないのだ。決して愛人として愛してはいない。抑制力によって、そうであったわけではなく、まったく自分の娘のように可愛がった、という愛し方をふさわしいものと見るべきであろう。しかし、そのような愛情にしろ、底に肉慾が潜在していることは間違いはない。そして、綱のきれた風船状態になると、それが露骨に表面へでる。