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せんごごうかくしゃ
戦後合格者
「新潮 第四八巻第三号」1951(昭和26)年2月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 6,844 字 · 14 页
日本の庶民生活には芸術を友とするようなものがなかったから、いきおい大人になってから、専門の一芸を身につけても、作家、画家、音楽家、俳優、みんな芸が孤立している。そこで、これ一とまとめに教養化しなければ、すぐれた芸術は生れないというような枯渇感や願望が起って「雲の会」などもおのずから出来たのであろう。
しかし芸術の横のレンラクということだけではまだ不足で、たとえば「文学座」の演技を見ても痛感されることは、子供の時から芸術になれ芸術を友だちにして育った生活がないというところからくるギゴチなさである。つまり頭は進んでいても眼高手低をまぬがれない。これを子供の時からその世界で叩きあげている「歌舞伎」にくらべると、新劇の眼高手低の甚しさがハッキリする。
そのような意味でも、戦後、庶民生活に、特にその子供たちの生活の中に、芸術が生活の一部に、又はそれに近い親しいものになりつつあるということは、慶賀すべきことだ。それは芸術界のためにのみ慶賀すべきことではなくて、日本の永遠の平和な生活のためにも。
だいたい日本人はいろいろの人種の中で最も温和を好む人種の一ツではないかと私は思う。