轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

せんじりょこうかばん

戦時旅行鞄

海野 十三

――金博士シリーズ・6――

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 10,792 字 · 22 页

青空文庫

で、何でまあ重力打消器を三つも、ぶら下げて歩かれるのですか」

「折角だが、お前さんの想像力は、すこしばかり弱いよ。わしのトランクの中に入っている身のまわり品は、必要とあれば重力打消器を組立てることも出来るし、また必要とあらば、ラジオ送受信機としても組立てられるし、又或る場合には兵器――いやナニムニャムニャムニャ――で、つまりその又或る場合には、喞筒みたいなものにも組立てられるのだ。どうだ、魂消たか」

「へー、さいですか。こいつはいよいよ愕きましたな。そしてお話を伺っていると、そのトランクがだんだん欲しくなってきましたが、いかがですか、その一つを私にお分け下さるわけには……」

4

「いや、それはまたこの次のことにしましょう。わしは今度は急用でこの○○港にやってきたのでな。商談は、またこの次の機会ということに願います」

そういって、博士は、重力打消器が入っているトランクを軽々と肩にのせて、歩きだした。すると、何思い出したか、事務長がまた追いかけて来て、

「もし、お客さんへ。もう一つ、伺いたいことがあるのです。ちょっとお待ちを……」

「ええい、よく停める男だね。